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図書館のつぶやき

学生アルバイト含め図書館スタッフ約10名が交替で担当する本の紹介コラム、企画展示や各種イベントのお知らせなど、もろもろのご案内を掲載しています。

図書館スタッフ

北海道教育大学附属図書館釧路館のつぶやきです。

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2017年03月21日(火)

所蔵本の紹介『シルバー・デモクラシー』

学生の皆さんにとっては、あまり興味を引かれないタイトルでしょう。なんとなく難しそうだし。
確かに硬派な本ですが、難解な文章ではありません。それに、皆さんに大いに関係のある内容だと思います。

2015年、実際18歳にまで投票年齢を引き下げたが、人口の4割が高齢者だということは、有権者人口を分母にとれば有権者の5割は高齢者になる。さらに、若者の投票率が低く、高齢者は投票に行くという現在の傾向が続いたならば、有効投票の6割を65歳以上の人が占めるという事態が十分に予測される。このまま行けば「老人の、老人による、老人のための政治」になりかねないのである。世に「老人がもっともらしい理屈で戦争を起こし、若者が戦争に行く」という言葉があるが、我々は日本の民主主義を、このような空虚で荒涼としたものにしていいのだろうか。(「はじめに」より)


第二次世界大戦終結後すぐに生まれたベビーブーマー(団塊の世代)の一人として、筆者はこのような問題意識を持ち、戦後における同世代の自画像を描きながら、歴史を紡ぐ当事者としての覚悟と責任を、また自分たちのあるべき姿を述べています。

その自画像には異論もあるでしょうし、提言の内容が弱いと感じる人もいるかもしれません。しかしながら、若い頃に書いた論考の的確さや、たぎる情熱を底辺でしっかりと支える冷静で理知的な姿勢には、強い説得力を感じます。

高齢者の中にはこういう人たちもいるのだなという認識を持つ上で、またいずれ高齢者となる私たち自身を考える上で、とても参考になる本だと思います。
(学術情報グループ 前田)


シルバー・デモクラシー